【渡り鳥】
渡り鳥は何千キロ何万キロと翔ぶ。
Vの字になって隊列を組み、羽の上下運動も、隊形、速度、一糸乱れず飛び続ける。
しかしなかには、この集団について行けずにも仲間から離れて飛んでいる鳥がいる。
他の鳥と同じように一所懸命羽を動かし必死に飛んでいるのに、なかなか仲間に入れない。
そのまま見捨てて翔ぶのかと思ったが、V字の隊列が崩れて団子状態となり、遅れている一羽を巻き込む。
そしてその団子状態のまましばらく飛び続けたあと、今度は一羽もはずれることなく、新たなV字に隊列を立て直して飛び続けるという。
言葉で、「仲間・愛・友情」などと言っても、虚しいものである。
渡り鳥の話を聞いて、言葉ではなく、どんな行動をとったかに人となりが現れると思った。