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「日本公演新聞社説より」

日本公演新聞中部支局長の山本孝弘さんの社説に涙した。
【先日『あやしい彼女』という邦画を観た。こんな場面があった。
赤ちゃんを抱いた母親がデパートで言うことを聞かない上の子どもの頬を強く打つ。子供は泣きだした。
周りは驚き、「虐待かしら」の声も聞こえた。そこへ二十歳の主人公がつかつかと親子のところに進み出た。母親をキッと見る。
実はこの少女、肉体は二十歳だが本当はお婆さんなのだ。何かのいたずらで突然少女に戻ってしまったという設定の物語である。
そして泣きじゃくる子どもに「大丈夫、もう泣かない。ほらほら」とあやす。そして母親の前に立った。たじろぐ母親。そして抱かれた赤ちゃんの頭を撫でながら言う。
「まだ3か月くらいか。今が一番大変なときだ。夜も寝かせてくれないんだろう?そりゃイライラもするさ」
そして上の子に向かって言う。
「僕もよく頑張ったね。大きな声でよく泣いた。急にお兄ちゃんになっちゃったんだもんなあ。お兄ちゃんになるのも大変だよねぇ」
子どもは母親に駆け寄り膝にしがみつく。主人公は2人にこう言った。
「お母さんもボクも2人ともよく頑張ってるねぇ。2人とも偉いねぇ」
お母さんはその場で泣き崩れてしまう。主人公の少女は優しくお母さんの頭を撫でた。そして「お母さんも大きな声だ」と言って微笑みながら3人を抱き寄せる】
以上社説より一部抜粋。
あやしい彼女のなんと素晴らし共感力。
誰一人責めるでも正論をはくのでもない。
一人ひとりの心に寄り添う。
相手には、なれなくても相手の立場に立つ。
それに引き換え私は・・・と恥ずかしくなった。