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【ことば】

元宝塚歌劇団の花組トップスターの真矢ミキさんは、宝塚を退団後にテレビの世界に入ったさい、1500人の前で演じるのとテレビカメラの前で演じるのとでは演じ方が違い悩んだといいます。そのようなとき、フリマーを2年ほどやったときに、二人のお客の対応で人の反応は違うと学んだそうです。
一人目の客は「これ少し傷があるから安くしてくれない」と、二人目のお客は「これすごく気に入っているだけれど少し安くしてくれない」言ったそうです。二人とも安くしてくれないと言っているが、後者のお客に売りたくなったと言います。なんとなくわかる気がします。素直な心が人を動かすようです。

あきた病院は20年前から中途採用という言い方を辞めました。中途半端な人間というイメージがあるため、「経験者採用」と言い変えました。いろんな経験をした人たちですから。日経連が中途採用から経験者採用に表現を改めると言い出しました。
また、25年前から看護助手という言い方からワーカーに変えました。看護の助手という上から目線の表現ではなく、専門職としてのパートナーと思ったからです。今では、ケアワーカー・介護福祉士と専門職として呼ばれています。
最後に、「大往生」は、ご遺族が言える言葉であり、医療従事者が使うべき言葉ではありません。励ましになりません。
ことばは、美しい思いや優しい思いや尊敬する思いが言葉になって表れてくるようです。できるだけ、美しい心を持ちたいものです。