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「お金の話」

日本講演新聞社主催の講演を聞いた。
演者は経済コラムニストの大江秀樹さん。
演題は「一生モノのお金の授業」であった。
大江さんは25年間、大手証券会社で個人の資産運用と企業年金制度などのコンサルティングをされた方である。
お金の稼ぎ方というハウツーに関する話は一切なかった。
90分間の講演で一番心に残ったことは、「お金は感謝のしるし」というフレーズである。お金は感謝されて相手から渡されるものである。
投資は社会のお役に立つ行為であり、その結果、お役に立てたら配当金が支給されるという。
講演を聞きながら山田方谷さんの理財論を思い出した。
山田方谷さんは、備中松山藩の財政再建を行い藩主である板倉勝静のもとで元締め(財務大臣)を務めた人物である。
方谷が記した理財論16条で、「利は義の和なり」という件がある。誠を尽くせば利は成果として後からついてくる。また、利は義に到達するための方法でもあるという。
あきた病院では仕事を「ありがとうといわれること。あなたに出会えてよかった」と定義している。利益はその結果としてついてくる。このような考えで経営をしてきた。大江さんと方谷さんの考えに通じており、これでいいと安心した。